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これだけスマホのアプリや需要が増加している中で、通話料を削減してくれるアプリは非常に嬉しいですが、月額料金がかかる通話アプリもあれば、月額料金のかからないアプリもありますね。2013年は楽天でんわを筆頭とする、大手企業がこの通話アプリに参入しましたが、2014年はどのように変化するのでしょうか。




○格安通話サービスが注目される理由とは?

まずはじめに、さまざまな格安通話サービスが登場し、注目を集めている背景としては、携帯各社が販売するLTE対応スマートフォンでは、通話料が高くなりがちという点が挙げられる。フュージョン・コミュニケーションズが12月に提供開始した「楽天でんわ」についてのマイナビニュースのレポートでも解説している通り、LTE対応スマートフォンでは、各社ともに無料通話分がなく、通話料が21円/30秒という割高な料金プランが一般的だ。そのため、電話をかける機会が多いと通話料がかさみ、月間の利用料金が高額になってしまう可能性がある。

楽天でんわは、10.5円/30秒という通常の半額の通話料で電話をかけられるスマートフォン向けの通話サービス。専用アプリから発信すると、相手の電話番号の頭にプレフィックス番号が自動的に付加され、フュージョンの電話回線を使った通話となる。IP電話アプリのようにパケット通信を利用して通話する仕組みではなく、電話回線を利用するため、通話品質が良いのが特長だ。また、初期費用や月額基本料は無料となっており、使った分の通話料だけ支払えばよいというのもポイント。

○IP電話アプリの利用料金、通話品質は?

LTE対応スマートフォンの通常の半額となる通話料で通話できるのが楽天でんわの魅力だが、IP電話アプリではさらに割安の通話料で電話をかけることができる。IP電話アプリとして代表的なのがNTTコミュニケーションズが提供する「050 plus」であり、その対抗馬となるのがフュージョン・コミュニケーションズの「SMARTalk」だ。

マイナビニュースでは、両アプリを比較したレポートを掲載している。料金面での違いは、050 plusが月額基本料315円となっているのに対し、SMARTalkは月額基本料が無料。また、通話料では、050 plusは固定電話宛が8.4円/3分、携帯電話宛が16.8円/分であり、SMARTalkは固定・携帯電話宛ともに一律の8.4円/30秒となっている。携帯電話宛の通話料は1分換算すると同様となり、大きく違うのは固定電話宛の通話料で、050 plusがかなり割安だ。しかし、050 plusは月額基本料がかかるため、固定電話宛に頻繁に電話をかける人に向いていると言え、あまり電話をかける機会がない人はSMARTalkを選んだほうが良さそうだ。

また、SMARTalkを実際に1周間試用したレポートも紹介しているが、Wi-Fi環境やLTEの電波状況が良いときは、通話品質はスマートフォンの通常発信と比べても遜色ない結果となった。スマートフォンがLTEに対応したことで、無料通話分のない料金プランしか選べなくなったが、同時に、パケット通信を利用するIP電話アプリを外出先で使う際はLTEが快適であり、IP電話アプリはまさにLTE対応スマートフォンに最適なサービスだと言える。

●スマホ向け通話料節約サービスを総まとめ その2
050 plus、SMARTalk以外にもさまざまなIP電話アプリが登場しているが、関西で展開するFTTHサービス事業者、ケイ・オプティコムが提供するのが「LaLa Call」だ。同サービスでは月額基本料が105円、通話料は固定電話宛が8.4円/3分、携帯電話宛が18.9円/分などとなっている。携帯電話宛の通話料は他社よりも若干割高だが、固定電話宛が050 plusと同額であり、月額基本料が割安となっているため、固定電話宛によく電話をかける人には需要がありそうだ。また、通話品質が比較的良好なのも特長だ。

○電話回線を利用する格安通話サービスにも注目

最初に紹介した楽天でんわと同様に、電話回線を利用した格安通話サービスとして展開しているのが、ジーエーピーの「G-Call」だ。スマートフォン向けには専用アプリが用意され、プレフィックス番号を自動的に付加して通話発信ができる。G-Callの通話料は、固定・携帯電話宛ともに10円/30秒で、楽天でんわよりもわずかに安い。また、初期費用や月額基本料は無料となっている。

G-CallとIP電話アプリがどのように違うのかは、マイナビニュースの別稿で解説しているが、通話料だけを比較すると、IP電話アプリのほうが割安だ。しかし、IP電話アプリがパケット通信を利用するのに対し、G-Callや楽天でんわは電話回線を使った通話サービスであるため、通話品質が良く、音声の遅延も少ない。また、決定的な違いとして、IP電話アプリでは050番号が相手に通知されるが、G-Callや楽天でんわは自分のスマートフォンの電話番号が通知されるため、携帯電話宛などに通話発信した際、相手を戸惑わせてしまう心配がないといったメリットがある。

○iPhoneユーザーは、FaceTimeオーディオも要チェック

2013年のスマートフォン市場を牽引したのは、やはりiPhoneだったと言えるだろう。9月に発売されたiPhone 5s/5cからは、NTTドコモが販売に参入し、iPhoneの販売シェアを大きく伸ばす結果となっている。iPhoneユーザーが増えたことで注目が集まるのが、iPhone同士で無料通話ができるiOS 7の新機能「FaceTimeオーディオ」だ。

iPhoneの通話料を節約する方法を解説した別稿でも取り上げているが、FaceTimeオーディオはIP電話アプリなどと同様にパケット通信を利用して音声通話ができる機能で、キャリアに関係なくiOS 7を搭載したiPhone同士で無料通話ができる。自身もiPhoneユーザーで、友達などが別キャリアのiPhoneを使っているなら、ぜひ使いたい機能だ。

なお、FaceTimeオーディオやIP電話アプリなどではパケット通信を利用して通話するため、Wi-Fi以外の環境で通話すると、LTE/3Gのデータ量を消費する。ビデオ通話と比べれば、音声通話のデータ使用量は少ないものの、自宅などではWi-Fiを利用するように心がけて、各キャリアのパケット定額サービスの月間データ量の上限に達しないように気をつけたほうが良いだろう。

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LTE対応スマートフォンで注目を集めるさまざまな格安通話サービスについてまとめてみた。過去記事のリンクも参照しながら、自身のスマートフォンの使い方にピッタリな通話料を節約できるサービスを探してみてほしい。

スマホが普及してきてアプリを利用し、通話料金を下げるサービスが増加しているけど、なかなかアップデートされても通話音質の改善はされないのが残念ですね。